擁壁の基礎知識

RC擁壁工事の作業工程

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作業工程1(現場着手前)・・・現場を開始する前に、測量・構造検討・設計業務を終わらせます。当然必要な場合は、工作物確認申請・宅地造成の許可は事前に取得します。

作業工程2・・・既存擁壁取り壊し

現況が既存不適格擁壁などの場合はその擁壁を取壊しながら掘削作業を進めていきます。

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作業工程3・・・床付け作業(掘削完了)

現況が既存擁壁などの場合はその擁壁を取壊してから掘削する。
掘削で発生した土は、可能であれば宅地内に仮置きする。そのスペースがない場合は、余分な土はダンプトラックで現場外に搬出し処分する。

★ポイント・・・両側の隣地の土地が崩れないように、同時作業で山留め作業を施工する。

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作業工程4・・・基礎砕石(栗石)

床付け面の土の上に、砕石20cm程度を敷均し、締固めます。

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作業工程5・・・均しコンクリート打設

基礎砕石の上に構築される構造物の墨出し作業などのために数㎝の厚さで打設されるコンクリート。基礎コンクリートと基礎砕石が混ざり、基礎コンクリートの品質低下を防ぐ役割もする。

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作業工程6・・・底版部鉄筋組立

底版(基礎)部分の鉄筋を組み立てます。(壁部鉄筋と同時に組む場合もあります。)
鉄筋とは、構造物において引張力の弱いコンクリートを補強する目的で、コンクリート中に埋め込む鉄線。鉄筋の太さは、径6㎜から32㎜まで各種ある。

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作業工程7・・・壁部鉄筋組立

壁部分の鉄筋を組み立てます。(壁上部を底版コンクリート打設後に組む場合もあります。)
鉄筋とは、構造物において引張力の弱いコンクリートを補強する目的で、コンクリート中に埋め込む鉄線。鉄筋の太さは、径6㎜から32㎜まで各種ある。

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作業工程8・・・底版(基礎)コンクリート打設

底版部分のコンクリートを打設します。現場の状況により、コンクリートミキサー車から直接コンクリートを打設する場合と、下図のようにポンプ車を利用する場合があります。

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作業工程9・・・・足場組立

高いところで作業するために足場を組み立てます。
擁壁の高さが一定の高さを超えてくると鉄筋組立の前に足場を設ける場合もあります。

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作業工程10・・・型枠組立

壁部の型枠を組み立てます。(コンクリートを流し込む木枠)

★ポイント・・・型枠組立と同時に水抜きパイプ配置していきます。

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作業工程11・・・壁コンクリート打設

(多くの場合が、直接ミキサー車からコンクリートを流し込めないため、コンクリートポンプ車を使用します。)

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作業工程12・・・型枠の取り外し(型枠解体)

所定のコンクリート養生期間(コンクリートが一定の強度まで固まる日数)経過後、型枠を取り外します。

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背面側も足場、型枠を取り外し、不要な資材、残材を搬出します。

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作業工程13・・・止水コンクリート

一番下段の水抜きパイプの下まで土を埋戻し、止水コンクリート(雨水受け)を設けます。

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作業工程14・・・埋戻し(裏込め砕石)

擁壁背面に土を埋戻しながら、壁沿いに幅30cm程度で裏込め砕石を埋めて行きます。
裏込め砕石とは、雨水などが浸透し水抜きパイプに流れるようにする排水層のことです。
最近は、裏込め砕石の代用品として、透水マットが多く利用されています。

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作業工程15・・・階段築造(埋戻し完了)

このケースの場合は、一例として階段を築造しています。
土の埋戻しが完了する直前に階段の下に、ライフライン(水道・下水・ガス)が敷設される場合がよくあります。

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完成です。

この後、新築住宅の基礎工事がスタートします。

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